2015年3月度の定例会についてご報告致します。
3月度の定例会は中小企業政策研究会会員の岩本亨さん企画として、元銀行マンで現在CRC企業再建・承継コンサルタント共同組合 寺岡雅顕さんをお招きして、「金融機関は中小企業をどう見ているのか?」というテーマで講演頂きました。
最初に、金融円滑化法の実態、中小企業再生支援制度の概要についてお話があり、中小企業再生支援協議会やミラサポなど支援ネットワークの中で中小企業診断士に期待されている役割に関してご説明を頂きました。診断士に求められているのは、「安定的、持続的なP/Lの改善」「経営力の回復」であり、企業が自力で経営ができる道筋を立てることができるよう導いてあげることです。そして、税理士が支援できない部分を理解したうえで、一緒になって企業支援を行う必要があります。
また、企業再生支援の現場では、金融機関は最大のステークホルダーであり、彼らの考え方を把握したうえで、協力を求めていく必要があります。財務面のデューディリジェンスで企業の本当の収益力を把握し、事業・業務面のデューディリジェンスで収益を生む事業に転換しP/Lを改善するための経営改善計画を立てて、金融機関を説得していくことが求められます。そのために、診断士は金融機関と同じ目線で話ができるように、財務分析能力と当該企業に関わる深い業界知識や経験を身につけている必要があります。
最後に、事前に募集をかけていた質問事項に対して、寺岡さんの豊富な経験を踏まえて丁寧なご回答を頂きました。「金融機関から見て診断士に足りないものは?」や「診断士として心がけるべきことは?」等、今後の我々が身につけていかなくてはならない考え方やスキルに繋がるお話が多く、会員にとって非常に実りのある定例会となりました。
【今後の定例会日程】詳細は後日掲載いたします
4月度定例会 4月21日(火)19:00~21:00予定
テーマ名:「ここが変だよ、中小企業の決算書」
5月度定例会 5月19日(火)19:00~21:00予定
テーマ名:「中小企業診断士としてのホームページの作り方」