2023年5月度の定例会は「現役メガバンカーによる『銀行からの資金調達』入門」と題して、銀行から見た中小企業への融資、取引についての考え方を、企画提案者の南雄一郎会員からご講演頂きました。
この発表で得られること
クライアントから資金調達について相談された時に、単に「銀行に相談してください」と答えるのではなく、適切なアドバイスができる方が望ましいと思います。そのためにも、銀行が融資を検討する際にどんなことを見ているかをこの講演を通して、知ってほしいと述べられました。
そもそも銀行にとって大事なこと
設備投資のための融資案件で銀行に相談する前に決算書以外に①NPV、②投資による収支計画、③業績計画のどれを用意すべきか、という質問がありました。銀行にとって大事なことを理解すれば、どれが正解かわかります。その考えを踏まえ、中小企業診断士として、どのような資料を準備して、どのような説明をした方が良いとクライアントにアドバイスする必要があると感じました。また、銀行は数字だけを見ているわけではなく、色々なソースから情報を収集していると述べられました。
銀行の三大業務とは
銀行の三大業務とは何かという質問もありました。三大業務とは①融資、②預金、③為替のことを指し、これらの業務を通して、利益を獲得しています。ちなみに、投資信託などの運用やデリバティブなどの金融商品の販売は付随業務とのこと。この三大業務にどんな意味があるかを知ることが銀行との付き合い方を考える上で重要だと感じました。
その他、メガバンクや地銀、政府系金融機関それぞれの特徴やどう付き合っていくべきかを経験、私見を踏まえ、情報提供を頂きました。
講演の内容は以上となります。今回の講演を通して、銀行が融資に際して、どのようなことを見ているのかを質問、私見を交え、わかりやすく解説頂きました。銀行が考えていることを理解した上で、どのような準備をすれば、融資を円滑に進めることができるか、金融関係以外の方でも理解できたと思います。南雄一郎会員、ご講演ありがとうございました。
なお、南会員は今後、銀行関係者による勉強会の立ち上げも検討されているそうです。