5月度定例会は、「『会わずにできる!』ネットコミュニティの発展のさせ方」と題し、小田恭央会員よりご講演いただきました。今回も新型コロナウィルス感染拡大が続いている状況を踏まえ前回に引き続きオンラインでの開催となり、バーチャルイベントプラットフォームの※cluster及びZOOMによるオンライン開催となりました。
※https://www.youtube.com/channel/UCBwdL4OKpxrq4VatfULpOAw
(↑clusterの説明動画@youtube)
clusterでは、各会員が3Dアバターにより会に参加、エモーションという機能を活用、思い思いに「拍手」等を行い、盛り上がりながら進行されました。
小田会員の自己紹介
参加者の皆さまの様子
【概要】
2011年SSS合同会社設立と同時に立ち上げた「東北ずん子プロジェクト。」9年間テクノロジーとキャラクターを使ったコミュニティー運営を通して、人とあまり会わずに出来るコミュニティーの運営ノウハウについて具体的事例を基にご説明いただきました。
【コミュニティー運営のノウハウ】
■コミュニティー崩壊を防ぐために必要な4つのこと
- 場にそぐわない人の流入を防ぐ
フリーライダー、名刺交換が目的な人、声がでかくて自分の意見を通そうとする人、思想が違う人など、コミュニティーの空気に合わない人が入ってくると、そのコミュニティーは荒れて人がいなくなってしまう。- ⇒対策・・・場にそぐわない人が入らないように、コミュニティーの「目的」と「雰囲気」を主催者がマネジメント。コニュニティーの軸となる「目的」を示し、変な人がいたときに「正解」を運営が示して雰囲気を作る
- ご新規さんの排除を防ぐ
多様な参加者がいることで新規会員は増えやすい。多様性を作るには、異なる考え方の会員同士の棲み分けが出来るような配慮、新規会員の入り口を複数用意することが重要。新規会員のリピート率の高さはコミュニティー運営のKPI。 - マンネリを防ぐ
新しい企画を立てる、新しいチャレンジをする、新しい人を連れてくるなど、運営側が「新しい」をしっかりとプロデュースしていくことが必要。 - 主催者の心が折れるのを防ぐ
目標を高く持つこと、一緒にやってくれる仲間を作ること。そして心が折れるのは「やる気<負荷」の状態のため、自分自身が動きすぎないことが重要。
■やってはいけないこと
- 闇雲にマスに向かって情報発信をすること。結果として質が悪い人たちが増える。
- 自分たちを傷つける「炎上」
- ルールを作りすぎること
- 参加者の意見を聞かないこと
- ピラミッド構造ではなくフラットな風通しの良い組織とすること
- コミュニティーに囲い込むこと
■コミュニティーを広げる施策
- 初心者に優しい運営ルール作り
- アウトプットに使えるツールを提供しアウトプットしやすい環境を作る。
- ⇒アウトプットが出てくることで使う人、見る人が増え、コミュニティーは活性化する。新しいモノが常に供給される環境があれば人は飽きない。人は楽しくなって更にコミュニティーで遊ぶ。レベルの高い分野の人が集まれば新しいモノも出来て、新しいモノが更に新しいモノを作っていく有機的流れが出来る。
- 収入源は安定させるためいくつかに分散して作る。
- 利益の最大化よりも、ファンを増やしファンの満足を増やすことを目指した収入源作りをする。
- コミュニティーは「信用」で成り立つ。続けていくと信用は増える。(触れ合う回数と時間の相乗効果で信用は増える)
- プロデューサーは運営だけではなく、ファンの中にもおり、運営の手を離れて次々に企画が立ち上がる状態を作る。(ライセンス等の権限を委譲する)
説明後、質疑応答を含め活発な意見交換を行い、最後に参加者全員で記念撮影をして終了しました。